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論文紹介 未来の戦場では歩兵分隊が重要となる

基本的に陸軍の組織構造は師団・旅団を基本とし、その下位組織として連隊、大隊、中隊、小隊、分隊が置かれています。しかし、こうした組織構造は絶えず陸軍の歴史の中で見直されており、戦争の様相が変化し続けている現代においても再検討が行われています。 特に米陸軍はアフガニスタン、イラク等の経験を踏まえ、組織の設計を見直すべきという議論が活発に交わされています。 今回は、分隊の役割に注目した研究について取り上げ、その内容を紹介したいと思います。 論文情報 Brown, Robert B. 2011. "The Infantry Squad: Decisive Force Now and in the Future," Military Review , November-December, pp. 2-9. 現代の戦場では分隊員の一人ひとりが重要なプラットフォームである 著者の見解によれば、分隊という部隊が戦場でこれほど重要な役割を担うようになったことはかつてありません。かつて分隊は小隊を構成する一要素という以上の役割を果たすことはめったにありませんでしたが、著者は「われわれは歩兵分隊を決定的戦力の基礎として取り扱わなければならない」と強調しています(Brown 2011: 3)。 分隊の位置付けが変化した背景には数多くの技術革新があります。依然として歩兵分隊の能力は近接戦闘に限られてることは確かですが、ネットワークを活用して他の部隊と絶えず状況認識を共有するようになっており、分隊員の射撃によらずとも、砲兵や航空支援を従来よりもはるかに容易に活用することができるようになりました(Ibid.: 5)。 技術の革新だけではなく、現代の戦場では即席爆発装置や自殺攻撃のような攻撃方法がとられる機会が増加していることも重要な要因です。 著者はこのような脅威に対して米軍は兵士を保護することに多大な努力を費やしており、例えば歩兵戦闘車等のプラットフォームを充実させることに多額の予算を費やしていますが、著者はそのような消極的な措置ばかりでなく、戦いの主導権を獲得することにも着意する必要があり、そのためには兵士一人ひとりを「プラットフォーム」として位置付けることが必要だと述べています(Ibid.: 6)。 将来の戦争に向けて、分隊が保有...