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2014年3月4日火曜日

ウクライナ、ロシアの軍事力について

車両行進中のロシア陸軍の部隊、ロシア国防省HPより
現時点の状況では、ウクライナが降伏しないまま戦闘が始まれば恐らく4週間以内で作戦は完了すると見ています。ウクライナ軍の部隊が各地で連鎖的に降伏してしまうなら、もう少し早く勝敗は分かってくると思います。

ロシアとしてはウクライナに対する攻勢を始めるまでに屈服してもらうのが最善なのですが、ウクライナ暫定政府がどのように状況を判断しているのか私には分かりません。ドイツやアメリカは非難はするでしょうが、軍事行動を起こすことはないというのが私の判断です。

私の見解はともあれ、ロシア軍とウクライナ軍の勢力について紹介しておきます。皆様の情勢判断にお役にたてれば良いのですが。
ロシア連邦
軍事要員845000名(内訳は以下の通り)
・陸軍250000名
・空挺35000名
・海軍130000名
・空軍150000名
・戦略ミサイル80000名
・後方支援200000名
予備要員2000000名
主力戦車2550両(T-72B/BAは1400両、T-72B3は150両、T-80BV/Uは650両、T-90/T-90Aは350両)
T-90/T-90A)
航空機1389機(戦闘機にMig-29、Mig31、Su-27、爆撃機にTu-22M3/MR等)
軍艦171隻(黒海艦隊25隻)
ちなみにクリミア半島に配置している勢力13000名、AIFV/APC102両、その他に艦隊司令部要員
ロシアから進攻する部隊は南部軍管区と西部軍管区から抽出すると思われます。

ウクライナ
軍事要員129950名(内訳以下)
・陸軍64750名
・海軍13950名
・空軍45250名
・空挺6000名
準軍事組織84900名
予備要員1000000名
主力戦車1110両(T-84は10両のみ配備済み、T-64が大多数)
航空機221機(戦闘機はMig-29、Su-27)
軍艦17隻

参照:2014年度版ミリタリー・バランス

戦闘が開始すると投降する部隊や兵士が相当数出ることが予想されますので、この相当程度の誤差は含ませて情勢判断をする必要があるでしょう。招集した予備役の集合がどの程度進んでいるかも明らかではありませんし、そもそもこの統計資料は民族別の構成に関する情報を含んでいません。

地域判断として、現在のロシア軍はドイツのポーランドへの攻勢と同様に、クリミア半島を含むウクライナ南東部と北部国境地帯の二正面からの攻勢が可能な態勢であり、この状況を最大限に活用すると考えられます。ロシア軍は外線作戦で戦うことになります。
障害についても述べておくと、ウクライナを東西に二分するドニエプル川があります。しかし、今回のロシア軍はクリミア半島に作戦基地を有するので、キエフまでの作戦線は十分に確保できると思います。

ウクライナ軍の作戦指導を考えるとすれば、主力をキエフに集中させて陣地防御を行う場合、ある程度の時間的な猶予を得ることは可能性が考えられますが、外部からの増援が期待できない場合、こうした作戦にはあまり意味がありません。ウクライナ軍がキエフにこだわるのであれば、基本的には戦闘の終結が早いか遅いかという問題で、ロシア軍が最終的には勝利を収めることには変わりないでしょう。

これと同様の事例である1983年のアメリカ軍によるグレナダへの進攻でもそうでしたが、この種の作戦で問題なのは占領後の民事作戦にあります。治安維持、行政再建、民生支援などの準備を整えた上でキエフを攻略しなければ、その後のウクライナ情勢は制御しにくい事態になる危険があります。

KT

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